「良いものなのに、お店で売れ残る…」攻めの販促ツールを活用して商品をPR!店頭で使える販促ツール5選と売り場づくりのコツ ~その2~

前回のコラムでは、目を引く・魅力に気付いてもらうための「攻めの販促ツール」をご紹介しました。

しかし、やみくもに販促ツールを置いたところで、効果が出にくいことも…。

ということで、今回は売り場づくりのコツをご紹介します!



売り場に「役割」をつくる

ただ商品を並べているだけでは、商品の魅力はなかなか伝わりません。

「商品の魅力や価値を伝える」「この商品が好きそうな人に気付いてもらう」「事業の理念やコンセプトを具体的に表現する」など、その売り場にどんな場になってほしいかを考え、「役割」をつくってみましょう。

この「役割」を目に見える形にするために、5つのポイントを意識してみてください。


  1. テーマを決める
  2. グループごとにまとめる
  3. 並べ方に工夫する
  4. 什器で「らしさ」を表現する
  5. 季節感をもたせる



1.テーマを決める

テーマを決めることで、売り場の統一感がぐっと高まります。

例えば、素材にこだわった体にやさしいお菓子なら「ナチュラル」「やわらか」、ポップな色合いのハンドメイド作品なら「楽しい」「にぎやか」という感じで、商品の特性やコンセプトが表現できそうなテーマを決めましょう

テーマに沿った装飾をすることで、その売り場にどんなものが置いてあるのかが分かりやすくなります。「どんなテーマで売り場が作られたのか」を一目見てわかるような売り場を目指しましょう。



2.グループごとにまとめる

色、素材、用途など、近いもの同士のグループに分けて並べることで、見つけてもらいやすくなったり、比較検討してもらいやすくなります。

スーパーマーケットを思い浮かべてもらうと、分かりやすいかもしれません。ドレッシングのコーナーには何種類ものドレッシングが置かれているので比較しやすいですし、牛肉の近くにステーキソースが一緒に置かれていたら、調理の提案がされているので購入しやすくなりますよね。

このように、同じ種類のものや一緒に使うと便利なものをグループごとにまとめることで、お客さまに「買い物しやすい空間」をつくることができます



3.並べ方に工夫する

ただ商品を並べるだけではなく、少し工夫することで、より魅力的に見せることができます。

前回お伝えした販促グッズも組み合わせながら並べてみましょう。

陳列のテクニックはいろいろありますが、ここでは3つご紹介します。

・三角形をつくる

頂点をつくり、そこに向かって商品や販促グッズを並べることで、三角形をつくる陳列方法です。陳列に高さが出て立体的に見えますし、安心感を与えることができます。

三角形に配置することで、商品をグループとして見せやすくるほか、自然と余白をつくることができるため、よく用いられる陳列方法です。正三角形だけでなく、二等辺三角形や不等辺三角形などにも応用できますよ!


・左右対称にする/左右非対称にする

左右対称は文字通り真ん中から左右が同じ配置(対称)になるように、左右非対称はあえて左右が対称にならないように並べる陳列方法です。左右対称に並べると安定感や安心感を、左右非対称に並べるとオリジナリティーや新しさを演出できます。

「三角形をつくる」陳列方法とも併用できるので、並べ方に困ったら三角形を試してみるのもアリです。


・多く並べる/少なく並べる

並べる商品の量によって、イメージを演出することができます。

たくさん大盛りに並べるとにぎやかで盛り上がっているように、逆に少なく並べると上品で高級感のあるように見せることができるのです。例えば、産直市やマルシェでは品物がたくさん並べられている方が魅力的に見えますし、ブランドのお店やジュエリーショップではスペースに余裕をもって商品が並べられていることで高級感が感じられます。

ここで気を付けたいのが、「意図して多く/少なくしている」と分かるように並べること。実際にマルシェで野菜を販売している方から、「しっかり大盛りにしてやると売れ行きが良いが、売れて数が少なくなってくると売れ行きが鈍る。『残り物感』や『売れてない感』が出ると、お客さまは手に取ってくれなくなる」と教えてもらったことがあります。販売する商品の価格帯や販売場所にもよりますが、多く並べる場合には数が減ってきたら補充をする、少なく並べる場合には「この量を意図して並べている」と感じ取れるように並べることで、お客さまに常に良い印象を持ってもらうようにしましょう。



4.什器で「らしさ」を演出する

「1.テーマを決める」で決定したテーマに沿った什器を使うことで、より統一感を持たせて「らしさ」を演出することができます。

テーマが「ナチュラル」だとしたら、無垢材の台や籐のカゴ、リネンの布などが、「にぎやか」ならカラフルな台、動物のイラストやミニチュア、小さなガーランドなどが商品をよりステキに見せてくれそうですよね。

最近は百円均一にもいろんな種類の雑貨があるので、売り場づくりに取り入れやすいのではないでしょうか。サイズや色などしっくりくるものがないときには、材料を買ってきて自分でつくってしまうのもアリですよ!

買い物をするお客さまが「わくわくする」「なにか買いたくなる」ような売り場をつくるためには、しっかり雰囲気づくりをすることが重要です。



5.季節感をもたせる

「1.テーマを決める」「4.什器で『らしさ』を演出する」に加えて、「季節感」をもたせることができると、よりステキな売り場に近付けます!

季節ごとに売り場の装飾を少し変えることで、「前からずっとそのままの売り場」でいることを防ぐことができます。「いい陳列ができたから、これで大丈夫!」とそのままにしておくと、お客さまはだんだん見慣れて飽きてしまいます…。「いつ見ても同じ」より「少しずつ変化している」方が、お客さまにとって「気になる存在」になりやすいですよね。かといって什器や装飾を全て変えるのは難しいので、季節感をもたせてやることで簡単に売り場を変化させることができるのです。それに、売り場に少しずつ手を加えているところが見えると、「商品が大切にされている」ということが伝わりやすくなるんです。つくった人に大切にされている商品は、もちろん魅力的に見えますよね!

季節ごとのイベントに合わせたギフトセットの提案ができそうなら、それもお客さまをわくわくさせるポイントになるので、ぜひ積極的にトライしてみてくださいね!



まとめ

売り場を魅力的にするポイントを5つご紹介してみましたが、いかがでしたでしょうか。

販促ツールを上手に取り入れながら売り場づくりをすることで、お客さまにもっともっと「伝わる売り場」になっていくこと間違いなしです!

どんな売り場にすればいいか悩んでしまったときには、自分自身が「買い物をする側」になって、いろんな売り場を見てみましょう。あなたが心を動かされた売り場の「良い部分」をたくさん蓄積して、自分の売り場に活かしてみてください。いろいろなパターンを試行錯誤することで、あなたの商品にとってベストな陳列が見えてくるはずです。


あなたの大切な商品が、ひとりでも多くの人の手に渡りますように!





徳島県吉野川市のデザイン事務所 きらきら工房

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